【書籍】「MARCH～マーチ～」60年代アメリカの公民権運動

2018年10月3日コラム

台風が続き強い陽射しから少しだけ解放され、最近ちょっとだけ過ごしやすくなりましたね。
先日は食卓でサンマ＆ビールという秋の王道を食しました。どーもっ、栃木県宇都宮市（株）ビーコンの増渕です。

以前、何かの雑誌の特集で紹介され気になっていたアメリカのコミック『MARCH～マーチ～』3部作を読んでみました。こちらは全米図書館賞を受賞した作品だそうです。

主人公のジョン・ルイスさんは公民権運動において重要な役割を果たしたことで広く知られる人物（1987年以降30年続く現職の議員）。物語は2009年のオバマ大統領就任時点から公民権運動真っ只中の60年代に振り替える形で進みます。

◆第一部：非暴力の戦い

1955年：ローザ・パークスの逮捕、モンゴメリーのバスボイコット
1957年：キング牧師を中心にSCLC（南部キリスト教指導者会議）を結成
1960年：非暴力による「座り込み運動」を開始、SNCC（学生非暴力調整委員会）結成

※モンゴメリーのバスボイコット事件を背景に描いた『ロング・ウォーク・ホーム』と『ローザ・パークス物語』

1962年：ミシシッピ大学で黒人学生の転入を巡り暴動（メレディス事件）
1963年：メドガー・エヴァース射殺される、ワシントン大行進

※公民権運動家のメドガー・エヴァース暗殺事件を背景に描いた『ゴースト・オブ・ミシシッピー』『私はあなたの二グロではない』

1964年：公民権法の成立、ミシシッピ・サマー・プロジェクト（3人のボランティア殺害事件）、
キング牧師ノーベル平和賞受賞
1965年：マルコムX暗殺、アラバマ州セルマからモンゴメリーへの行進（血の日曜日事件）、投票権法の成立

※ミシシッピーで公民権運動家3人が殺害された事件をモデルにした『ミシシッピー・バーニング』

※ご存知、黒人解放指導者『マルコムX』

※セルマからモンゴメリーへの行進を描いたキング牧師を題材にした初の映画化『グローリー明日への行進』（原題：SELMA）、『MARCH～マーチ～』3部作とセットでご鑑賞ください。コモンとジョン・レジェンドの曲があがります！

1863年の奴隷解放宣言から146年を経て2009年に黒人初の大統領が就任したことを考えると長い長い闘いです。
そんな歴史の一部を秋の夜長に堪能しました。